他山の石の意味をわかりやすく解説!対岸の火事の意味の違いも
他山の石という言葉があります。
聞いたことが無い方もいるかもしれませんが、
間違った使われ方をされやすい
言葉です。
間違った意味で使ってしまい、
恥ずかしい思いをするまえに
他山の石の意味について、ちゃんと知っておきましょう。
- 他山の石の意味。
- 他山の石の使い方を例文で紹介
- 他山の石は故事成語。成り立ちについて
- 他山の石の対義語は?
- 他山の石と対岸の火事の意味の違い
- 他山の石の意味をわかりやすく解説!対岸の火事の意味の違いも まとめ
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他山の石の意味。
他山の石とは他人の悪い行いや失敗を指します。
使われ方としては
他人の悪い行いや失敗も
自分の知恵として活かすことができる
という文脈で使われます。
同じ言葉に
人のふり見て我がふりなおせ
という言葉があります。
こちらの方がポピュラーですね。
他山の石の使い方を例文で紹介
「批判を浴びたA氏の発言は、多くの者にとって、他山の石となるだろう」
他山の石は、「他山の石となる」、「他山の石とする」という言い回しでよく使われます。
悪い見本、反面教師として取り入れて自己研鑽しよう
という意味合いで使われることが多いです。
「B氏の失敗談を笑わずに、他山の石とするべきだ」
他の人がした失敗を、からかったりせずに、自分にも起こりうることとして考えて、
戒めにするべきという意味です。
他山の石は故事成語。成り立ちについて
他山の石というのは故事成語から由来してできた言葉です。
たざんのいし【他山の石】 よその山から出た、つまらない石。
転じて、自分の修養の助けとなる他人の誤った言行。
※ ※ 「他山の石以(もっ)て玉を攻(おさ)むべし」という故事成語に由来する言葉です。
よその山から出た質の悪い石でも、自分の玉(=美しい石)を磨くのに役立つことから、転じて、他人の誤った言行でも、自分の修養の助けになるという意味で用いられます。
(ことばの総泉挙/デジタル大辞泉より)
よその山から出た質の悪い石 = 他人の悪い行い = 他山の石
ですので
他山の石を
他人の善い行い、間違って
あの人のいいところを見習おう!
という意味合いで使ってしまうと
逆の意味になり、話のシチュエーションや
目上の人にたいして使ってしまうと
かなり失礼になることもあるので
注意が必要です。
誤った使い方例:
「山田さんの素晴らしい成果を他山の石として
自分の成長に生かしたいと思います!」
などです。
他山の石というのは、そもそもが「悪い、粗悪なもの」という定義です。
素晴らしい成果 = 他山の石
としてしまうと、素晴らしいとか言いながら、ばっちりディスっているように
思われるので注意してください。
他山の石の対義語は?
他山の石の対義語にあたる語を紹介します。
他山の石が他人の悪い行いなので、逆の意味は他人の善い行いです。
「爪の垢を煎じて飲む」
が対義語として使われています。
優秀な人の爪の垢を
悪い行いや品のない行動を改善する薬として飲むことで、
少しでも見習い、優秀な人に近づこうとする意味合いで使われます。
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他山の石と対岸の火事の意味の違い
他山の石は
《向こう岸の火事は、自分に災いをもたらす心配のない意から》自分には関係がなく、なんの苦痛もないこと。対岸の火災。
自分には全く関係のない、よくない出来事という意味で使われます。
他山の石は、他人の悪い行いを自分磨きの材料にする
といった使われ方をしますが
対岸の火事は、他所で起きた悪いことは自分には全く関係ない
といった使われ方をします。
意味が全く違うものになります。
他山の石の意味をわかりやすく解説!対岸の火事の意味の違いも まとめ
「他山の石とする」は「人のふり見て我がふりなおせ」といった
他人の悪い行いも自分を戒める成長材料にしようといった意味です。
他山の石、という言葉はあまり頻繁には使われませんので
正しく使うことで、周りから一目おかれる存在になれますね!